カラスの子育て2018 その6

2018年11月16日

晩秋の庭

今年は暖冬になると予想されているが、 11月下旬ともなるとさすがに寒い。

この数日の冷え込みで虫たちもほとんどが姿を消した。


ヒメアカタテハ

だが今日のように天気が良い日はまだ蝶が飛んでいる。

これは冬眠前のヒメアカタテハだ。

そして秋といえば子ガラスが独り立ちする季節。

春の巣立ちに続き、彼らの生涯で最大の試練の時である。


さて、子ガラスはどうなったかな?

庭に来た子ガラス

もうすぐ冬なのにまだ家族と一緒に過ごしている。

左からお母さん、お父さん、そして屋根にいるのが子ガラスだ。


庭に来た子ガラス

毎度おなじみとなったこのポジションである。

両親を刺激しないように控えめに、そしてさりげなく自分の存在をアピールする。


庭に来た子ガラス

おっと、つい甘えた声が漏れてしまった。

口の中がまだ赤いが、これは翌春にかけてゆっくりと黒くなっていく。


庭に来た子ガラス

珍しくお母さんがキレた。突然子ガラスに掴みかかる。

そして無関心なお父さん・・・。


庭に来た子ガラス

お母さんは子ガラスにナメられているようだ。 子ガラス(左)は逃げずに平然としている。

例年なら子ガラスを追い払うのはお父さんの仕事である。 その時の様子は外敵を排除するかのような威圧感だったのだが。

今年のお父さんは子ガラスに甘い。


庭に来た子ガラス

「まったく うるせー母親だぜ!」


庭に来た子ガラス

懲りずにやって来た子ガラス。

お母さん(左下)はイラついているようだが?


庭に来た子ガラス

今度はお父さんが子ガラスの方に飛んだ。

追い払うのか? いや違うだろう。

そうでないことは子ガラスの期待に満ちた表情から分かる。


庭に来た子ガラス

「あばばばば」と、ヒナのような声を出してお父さんに甘えている。

親鳥と同じような体格なのに甘える様子は滑稽である。

まさにカラス界のニート。


庭に来た子ガラス

お父さんは無視を決め込んでいるように見えるが、 おそらく後で子ガラスに食べ物を分け与えるのだろう。

珍しく自分を慕う我が子に悪い気はしない。 それよりも、かなり嬉しいのではないだろうか。


庭に来た子ガラス

お父さんの後を追って飛んでいく子ガラス。


2018年12月5日

そんな子ガラスだが、ついに縄張りから追い出され姿を見せなくなった。

最後に目撃した時はお父さんに追い回されていた。

庭

子ガラスが姿を消してから幾日も経った。

木々は葉を落とし虫たちの声は消え、森は長い冬へと息をひそめていく。

春に巣立った子ガラスにとっては、初めて迎える厳しい季節だ。


庭

冷え込みは厳しくなり、カラス小屋の屋根にも霜が降りる。


庭

ハシボソ夫婦はというと…、

夫婦だけの気ままな暮らしに戻っていた。


2018年12月29日朝

雪の庭

前日の天気予報では晴れとなっていたが、 朝からうっすらと雪が積もっていた。

子ガラスが姿を消してからすでに三週間が過ぎ、季節は真冬へと移り変わろうとしている。

あの子ガラスは元気に過ごしているのだろうか。


カラスの家族

積もっていた雪はあっというまに解け、午後には元の庭に戻った。


カラスの家族

最近は別行動が目立っていたハシボソの夫婦。

エサ台に揃って来ることが少なかったが、今日は久々に夫婦一緒だ。

おや?上空から黒い影が・・・、


あれは・・・、

カラスの家族

子ガラスではないか・・・。

この三週間、子ガラスの独り立ちを確定するために定点カメラをフル稼働させていた。 そして独り立ちは間違いないと判断したのだが。

どこか遠くへ行ったのちに再び戻って来たのだろう。


カラスの家族

この時期の子ガラスはすっかり成長し見分けがつきにくいが、 風切羽の黒色がやや薄い。


カラスの家族

そして口の中はまだ赤い。

いまだに甘えた声を出すが、 その声は完全にハシボソガラス特有のダミ声に成長している。


カラスの家族

今年は家族三羽で年を越しそうだ。 あたりまえだがカラスには年越しの概念はない。 翌春の両親の繁殖期が節目であり、その時が家族一緒にいられる最終リミットとなる。

2019年1月20日

カラスの親子

晩秋に一度は姿を消した子ガラスだったが、 両親の元に戻ってきてからは毎日のように姿を見せている。

この日も子ガラスが我が家の庭にやって来た。 すっかり成長し、どちらが子ガラスか分からない状態であるが、エサ台にいるのがお父さん。 そして控えめに屋根にとまっているのが子ガラスである。


カラスの親子

2018年5月5日の巣立ちから、もうすぐ9ヵ月が経とうとしている。


カラスの親子

ソワソワと落ち着きなく向きを変えながらも、視線の先はお父さんを捉えている。 なぜエサ台に行かないかというと、エサ台に行くとお父さんに怒られるからだ。

だからこうして、少し離れたところからお父さんの様子をじっと眺めているのだ。 お父さんが食べ終わるタイミングを逃さないように。


カラスの親子

お父さんはというと、子ガラスを追い払うことを諦めたようだ。


カラスの親子

お父さんが食事を終えた。

その瞬間、子ガラスは焦った表情を見せる。

お父さんはいつも、食事を終えると逃げるように飛び去ってしまうのだ。


カラスの親子

口を大きく開けて猛アピールだ。


カラスの親子

親鳥に対してこのポーズをとるということは、

まだ口移しでエサをもらっているということだろう。


カラスの親子

飛び去るお父さんを必死に追いかける。


2019年2月8日

カラスの親子

屋根から小枝が落ちてきた・・・。


カラスの親子

屋根の上にいるのはハシボソのお母さんだ。

集めてきた小枝を成型している。

そう、今年も巣作りの季節がやって来たのだ。


2019年2月16日

モズ

例年は遅咲きの我が家の梅も、暖かい陽ざしをうけ開花。

そこにやって来たのはモズ。


ハシボソの夫婦

そして発情期を迎えたハシボソの夫婦。

右のハシボソのお母さんだが、このところ気性が荒くなったようだ。


ハシボソのお母さん

いつまでも親元に居候するニートと、 それを放置しているハシボソのお父さん。

ハシボソのお母さんの苛立ちは続くのであった。



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2019年6月8日公開

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