モンジロウの小屋は衛生面を考慮した風通しが良い設計なのだが、これが冬になると防寒対策が必要になる。しかし夏と冬で仕様を変えるのが面倒だ。
これはモンジロウが子ヤギのころに使っていたものだ。
<2019年3月の写真>
我が家に来たときはこんなに小さかったのかと、改めて思う。
そしてヤギの成長は恐ろしく速かった。
<2019年11月の写真>
この年の秋には小屋に入れないほどに大きくなり、ただの台座となった。その後は使われることなく放置されていた小屋だが、これの入り口を撤去したら今のモンジロウでも入れるのでは?
さっそく入り口を取り外してみた。
かがめば入れると思うが?
しかし小屋には入らずその上に乗っている。
もしかしてモンジロウは自分のツノが現実よりもデカくて立派だと思っているのではないか? 実際に鏡を見たこともなければ鏡像認知もできないだろうから、己の姿を知るすべがない。
入り口の面積は右の小屋とおなじようなものだが、屋根が低いと圧迫感があるのだろう。
入り口に続き、屋根も撤去してやった。
もはや目的が防寒対策から「どうしたら小屋に入るか」に変わってきた気がする。
当初の目的を思い出し、温熱プレートを設置した。
その上に布団も敷いてやった
そして霜が降りるほど寒い朝の事。
小屋にぴったりと収まるモンジロウがいた。
「あぁ、なるほど。確かにツノが邪魔かも。」
屋根無しでは寒いだろうから部分的に残してある。
しかし翌朝
翌日から再び小屋に入らなくなった。まあ、心配するほど寒くないということだろう。
よく見ると布団の上に寝ている。最初は偶然と思っていたが、寝る場所が変わっても常に布団の上に寝ているのだ。どうやらモンジロウは自分で布団を敷いているらしい。これは興味深いことだ。
私はその瞬間を確かめようと身を潜めて観察していた。
すると・・・。
小屋から布団を引っ張り出して伸ばしている!
そして、それを床に広げ始めた。
これぞまさに、ヤギが布団を敷く瞬間を捉えた貴重な写真である。
たまに寝床を整える犬がいるが、ヤギにもそのような能力があったのだ。
2021年12月26日 公開