カラスブログ2018年7月22日 暑い夏の過ごし方

炎天下の庭

連日の豪雨が止んだかと思えば今度は一転、 気温が急上昇し酷暑となった。

この日は朝7時の時点ですでに30℃を超えている。


炎天下の庭

温度計の針はそのまま上昇を続け、 午前11時、ついに40℃を突破。

14時には41℃となった。



「温度計壊れてるんじゃないの?」

ご存知の方も多いだろうが、 テレビの天気情報で発表される気温と街中の実測値は乖離しているのだ。 気象情報に利用される気温のデータは、 ずいぶんと条件の良い場所に設置されている。 だから、ほとんどの地域では天気予報よりも高い値を示すのである。

この暑さは不快を通り越して危険である。 もはや人間が活動できる温度ではない。 それは人間だけではない。 屋外には鳥もいなければ虫もいない。 森が活気を失っているのだ。

暑すぎて蚊がいないことだけは良いのだが。

炎天下の庭

活動しているのは一部のアゲハ蝶と、 この黒いトンボくらいである。

当然、カラスの姿は見えない。

ハシボソの家族はどうしているのか?


炎天下のカラス

周囲の森を探してみると、木の枝に止まっているのを見つけた。

木陰でじっと動かず、口を開けたままにしている。 カラスは暑さが得意ではなく、むしろ苦手な方だ。

カラスは夏の日差しが強い時間はほとんど姿を見せない。 暑い日の活動は早朝と夕方だけである。


我が家のカラスたちは大丈夫だろうか?

炎天下のカラス

このカラス小屋は断熱素材の屋根を使用し、内側にはよしずが貼ってある。

真夏の暑さも考慮しているのだが、それにも限度はある。

さて、カラスたちはどうしているかな?


炎天下のカラス

「ゲッ! なぜそこに!?」

アディが日光の当たる所に座っているではないか!

すでに暑さに頭をやられたようだ。

このカラスはちょっと足りないところがあるが、 これはさすがに止めてほしい。


炎天下のカラス


このまま対策しなければ熱中症になってしまう。


炎天下のカラス


一方、バン君は涼しいところを探し無駄な動きを控えている。

これが普通のカラスの姿である…。


炎天下のカラス


何とかしなければと思い、ペットボトルで氷を作ってみた。


炎天下のカラス


それを水桶に入れてやるが、 10分も持たずに溶解した。

まさに焼け石に水である。


炎天下のカラス


氷で遊んでいるが、 工夫して氷で涼をとろうという考えには至らないようだ。

それに、氷でお腹を冷やすのはよくないだろう。

何か他に対策はできないか?


思いついたのがコレ ↓

炎天下のカラス


単なる扇風機である。

窓ガラスの無い小屋で冷房を使うわけにもいかず、 結局は古典的な方法に頼ることになった。

だがこれが意外に効果的なのだ。

鳥は皮膚に汗腺を持たないので人間ほどの体温調節能力は無いが、 それでも体表からの冷却効果はある。


炎天下のカラス

扇風機が送り出す風は外気と同じ40℃であるが、 体表を風が通るだけで体温は下がるのだ。
下がる理由については専門的な話になるので省略する。

さらに、カラスは皮膚の温度調節以外にもっと効率的な放熱が可能である。


炎天下のカラス


カラスは30℃を超えると口を開けることが多くなり、 36℃を超えたあたりで開けっぱなしとなる。

ダラーとゆるんだ口元に見えるが、 実は積極的に開口しているのだ。

口を開け呼吸を早くすることで、 気化熱により体温を調節しているのだ。 これは犬と同じである。


炎天下のカラス


試しに閉じるように押さえてみるが、けっこうな反発力だ。

口元がゆるいわけではない。


炎天下のカラス


「何すんだよ~」


炎天下のカラス

それにしても暑い。

こんな過酷な季節にわざわざ世界中から人を集めて運動会を催そうと言うのだから、 それはもう正気の沙汰ではない。

誰だ?後先も考えずに招致したのは。

そんなのカラスでも分かることだ。


そして夕方

炎天下のカラス


陽は沈み気温は下がる。

上空にはツバメやカラスたちが戻ってきた。

そして昼間は潜んでいた蚊も復活し吸血に勤しむ。


炎天下のカラス


狂気の時は過ぎ去り、

ようやく口を閉じるカラスたちであった。




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2018年7月22日公開

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