年が明けても子ガラス(上)はまだお父さんと一緒に行動している。
お父さんが食べる様子をじっと見ているが、あからさまに甘えることはなくなった。
両親はもうすぐ次の繁殖期に入り、巣作りを始める。
いつまでも親と一緒にいられないことは野生動物の定めだ。
1月も下旬になると太陽光が暖かい。今年は寒くなるという予報だったが、どうみても暖冬だと思う。
春のような陽気が続き、モンジロウは早くも冬毛が抜け始めているのだ。
何の仕事をすることも無く日光浴・・・。
動物たちにとって幸福のひと時だが、
人間こそこういう時間は必要だと思う。
1月25日 いつものようにエサ台に来たハシボソのお父さんは、何かを気にしているようだ。
向こうの木に止まっているのは子ガラス?
いや、これは招かれざる客だ。
先週からこの庭でやりたい放題のハシブトガラスだ。
最近、エサ台に木の実や残飯などが置かれているのだが・・・、
犯人はこいつだ。先程のハシブトガラスである。
こいつがエサ台の食べ物を盗んでいくのだが、代わりに森から拾ってきた物をここに置いていく。
持ってきたのはポプラの実かな?
次の日はセンダンの実を置いて行った。
人間の視点で見ると食べ物をもらったお礼をしているように見えるが、これは単に自分の獲物よりも良いものがあったから捨てているだけだ。
それだけならよいが、彼の行動はエスカレートしていった。
カラス小屋に向かった。
うちのアディから食べ物をもらっているのだろう。
ハシブト君が頻繁に遊びに来るおかげで小屋の前がフンだらけになった。
その様子を面白くなさそうに見つめる者が・・・。
ハシブト君はミケを挑発するかのように目の前に降り立った。
「まーかん!」とは、愛知県地方の下品な方言だ。
名古屋人を怒らせるとキレる直前にこの怒声を発する。
「もう我慢できない」「ぶん殴ってやる」という意味だ。
突進するミケだが、ハシブト君は余裕をもってヒラリとかわした。
ミケをからかうように低空で飛ぶハシブトくん。
結局ミケは、庭を何往復も走らされただけである。
ハシボソは鳥として真面目に生きている一方で、ハシブトはこのように余計な遊びをしている個体が多いように感じる。実際に私の観察においても、生活に関係のない遊びをしているのはたいていハシブトだ。
2025年1月26日 公開