ウッドデッキにDIYで屋根を付けたのは三年前のことだった。まだ劣化もなくメンテナンスは要らないと思っていた。今年の三月にペンキを塗り直したばかりだし。
だが、しかし・・・、
気がつけば支柱がこんな状態に。
犯人はコイツだ。
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毎朝、相撲のぶつかり稽古のように柱に突撃し、そのたびに屋根がユサユサと揺れていた。それでも塗装が剥がれる程度なので特に気にしていなかったのだ。柱は頑丈なヒノキなので、あの程度の頭突きは問題ないだろうと・・・。
しかしよく見ると、突撃の後にササクレた木の表面をかじるようになったのだ。塗装が剥げたところからヒノキのいい匂いがして、食べたくなったのだろう。
木造家屋の天敵といえば白アリだが、ヤギはその何倍もの速度で柱を浸食するのだ。
このままではいずれ、柱が折れてしまう。ヤギにはこの柱が重要な構造材だということが理解できないようだ。
今日はこれを補修する。
まずはササクレた部分を滑らかにして・・・、
防腐塗料を塗る。
もちろん、これだけでは何の対策にもならない。
頭突きはやめてくれないだろうから、サンドバッグの代わりにヒノキの板を貼ってやった。
これなら定期的に取り換えられるし、無塗装なので食べても健康上の問題はないだろう。
ヒノキが好きならこれを存分に食べればいい。
モンジロウはヒノキの板を気に入ったようで、顔を擦りつけている。
そして首元もグリグリと・・・。
ヤギがこんなにもヒノキが好きだとは知らなかった。
そしてフルスイングで頭突き!
ツノをグリグリと擦りつけ・・・、
かじる!
ヤギの恐ろしい一面を見た気がする。
<本日のオマケ>
先日、私は近所の竹藪を整備するついでに周辺の森を散策していた。すると、散歩道の脇になぜかバターロールパンが・・・。
「誰だ、食べ物を粗末にするヤツは。」
しかし、よく見るとそいつはバターロールパンではなかった。
「何だ、これは?」
私は持っていたノコギリを突き刺してみた。
中身もバターロールパンのように見えるが、これはパンに擬態したキノコだ。
山で遭難して意識もうろう状態でこれを見たら、誰もが口に入れてしまうだろう。
さっきまでパンにしか見えなかったが、キノコだと認識すると普通にキノコに見えるのが不思議だ。
実にユニークなキノコの姿に足を止めたが、
私はキノコには興味が無いのでその場をあとにした。
一週間後、
私はふと、あの時のキノコを思い出した。
気になると頭から離れない。
私は引き寄せられるように現場に戻った。
確かこの辺のはずだ。
しかしヤツはいない。
「あっ!!」
落ち葉に隠れて気が付かなかったが、もしかしてコレでは?
コレだ、あの時のキノコだ!
一週間前はあんなにふっくら焼きたてで旨そうだったのに、今は馬のクソのように変わり果てた姿を晒している。
茎の部分から折れているようだ。
誰がこんな酷いことを・・・。
きっとこの場所を遊び場にしている子供たちだろう。あんなに面白い物体を子供たちが見逃すわけがない。蹴って転がしたのだろう。
謎のキノコはその興味をそそる姿が災いを招き、生涯を終えたのであった。
2023年6月25日 公開