これは今年の5月ころの写真だが、実はミケはそれからしばらくして我が家に来なくなった。
最近、少し離れた場所にある民家で目撃したが、そっちの方が待遇が良いのか? これまでで最も手をかけた猫だったので心残りだが、気ままな野良猫なので仕方がない。元気に生きていればそれでいいのだ。
それで結局、我が家に来る野良猫はこの太ったオス猫だけとなった。私がエサを与えているわけではないが、頻繁にエサ台のパトロールに来ては残り物を持っていくのだ。
最近はさらに太って可愛げが無くなったが、相変わらず近所の婆さんはこの猫を溺愛している。
ドラえもんみたいな体形に似合わず動きが軽い。蛇のように登っていく。
ちなみに、私にはまったく懐いていないので声を掛けても無視だ。
あぁ、そうだ。もう一匹いた。
この貫禄たっぷりのボス猫だ。
先週、とても天気の良い昼のことだったが、池を見に行こうと崖を降りたら獣道のど真ん中でボスが昼寝をしていて踏みそうになった。
私が近くにいるのに全く気が付かず寝ている。
夢を見ているのか、何かムニャムニャ言っているが・・・。
猫たるもの、こんなに緩んでいいはずがない!
「ボス! 起きろっ!」
声を掛けられてようやく気が付いた。肝の据わったヤツだ。
それと、二年前から住み着いたキツネ君。
何だか最近、見るたびに印象が変わるなぁ?
以前よりも体が大きくなったような気がする・・・。
時々、森の方からやって来るのだが・・・、
「あっ! もう一匹いた!」 薄々感じていたが、最近になって大きいキツネが仲間入りしたのだ。しかもそいつは縄張りのマーキングをしていたのでオスだ。
別にキツネがいても問題はないのだが、ここの森はすでに多くのタヌキが住み着き満員なのだ。つまり二匹のキツネを養うほどの広さはない。それとも誰か野良犬と間違えてエサを与えているのか?
いや待った。キツネがいても問題ないと思ったが、ミケがここに来なくなったのって、キツネのせいではないか? キツネは狩りをする動物なので猫と競合するだろう。それまで一匹のキツネでも嫌がっていたミケなのに、さらに大型のオスが登場したら居心地が悪いだろう。さっきのボスのように図太い神経を持った猫もいるが、ミケは繊細なのだ。
夜になって、再び庭にやって来た。何だか仲が良さそうだ。以前からいた方はおそらくメスだ。孤独なキツネに仲間ができたということだが、子供が生まれるのは時間の問題か・・・。
来年あたりに子ギツネ誕生の予感がする。
2021年12月19日 公開