8月も下旬だが朝から暑い。ハシボソのお母さんは口を大きく開けて羽毛を立てている。
この暑さでは昼間にカラスたちの姿はない。見かけるのは朝と夕方だけだ。
昼過ぎには温度計の針が40℃を指したが特に驚きはない。
二年前の夏を思い出してほしい。
あの夏の暑さはこんなものではなく、この温度計は連日42℃を指していた。 あまりの暑さに鳥も虫も消え失せたのだ。
それに比べれば今年の夏はマシ。
我々日本人はついに40℃に耐えられるように進化したのだ。
二年前の夏、あまりの暑さにオリンピックの開催を危ぶむ声まであったが、まさかこんなかたちで中止(延期?)になるとは・・・。 酷暑に耐える体を手に入れた日本人選手が世界を圧倒するのか? と思ったがそれも幻となった。 まあ、開催してもロクなことにならなかったと思うが。
この暑さにも平気なのがモンジロウだ。
屋根を付けたり扇風機をあてたりしているが特に必要ない様子だ。
彼はこの異常な暑さにも適応しているのだ。
異常気象で人類が滅亡してもヤギだけ生き残りそうな気がする。
さて、小屋の中をのぞいてみると・・・。
口をあんぐりと開けているのはアディ。
この時期恒例の換羽のためハゲている。
この角度から見ると正体不明の生物だ。
カラスは暑いのが苦手。こうして口を大きく開けて放熱しているのだ。
40℃を超えているのに大丈夫なのか? と思うかもしれないが屋根の下で風が循環していれば問題ない。 だって野生のカラスも同じ環境で耐えているのだから。
ただし、直射日光に当てると輻射熱により体温が上昇するので注意が必要だ。 もう一つ重要な点は、我が家のカラスたちは一年を通して屋外にいるから大丈夫なのであって、屋内の冷房が効いた部屋にいるカラスを突然40℃の環境にさらすのは危険である。 この季節に屋内飼育のカラスを日光浴させるのは朝か夕方にした方が無難。
さすがに暑い昼間は食欲もない。
もらった氷を溶かして冷えた水を飲む・・・。
こういうときはこれ。
冷やした豆腐…。
豆腐は見た目のわりに栄養豊富なのだ。
暑さと換羽のストレスで夏バテぎみ・・・。
もうすぐ夏も終わり。
今年はハシボソ夫婦の子育てもみられない静かな夏だった。
2020年8月25日 公開