カラスは一度夫婦になると繁殖期以外も常に行動を共にする。 そして巣作りや子育て、縄張りの管理まで二羽で協力しておこなうのだ。 カラスは外見でオスとメスの区別はつかない。 しかも両親が均等に子育てをするので、 行動から性別を推察することも難しい。 唯一の見分け方は「卵を産むのがメスである。」
2月14日
庭を見下ろす松の木に営巣を開始した。
毎年、我が家の庭の辺りで営巣するのが、
このハシボソカラスの夫婦だ。
とても仲が良く、常に一緒に行動している。 昨年は一羽の雛が巣立ったが、 秋になっても親離れせずに、なんと2月上旬まで親子三羽で一緒に行動していた。
親離れに時間がかかったが、親子の別れは突然訪れた。 営巣を開始すると同時期に、 子ガラスを縄張りから追い出したのだ。 子ガラスは戸惑いを隠せない様子だったが。 数日たつと姿を見せなくなった。
2月26日
この頃から縄張り付近の警戒行動が強くなり、
上空を通過する他のカラスを猛追撃するようになった。
1羽のハシブトカラスを夫婦が追い回している。
3月25日
巣は三月に入ったころには完成したようだが、
いつ、卵を産んだのかわからなかった。
だがこの頃から警戒行動がさらに強くなり巣を見上げているだけで激しく怒る。
営巣開始から今に至るまで、 常に卵を温めている様子ではなく、 夫婦そろって巣を留守にしていることが多い。 卵はある程度放置しても大丈夫らしい。
部屋の窓からも松の木が見える。 だが、巣の内部は見えないのでドローンが欲しいところだ。
3月27日
この牛模様の猫は単なる野良猫だが、
カラスの餌のおこぼれを当てにして、ここに住み着いている。
最近、カラス夫婦の縄張り意識が高まるにつれ、
居心地が悪くなってきたようだ。
カラスに追いかけられている姿を見る。
どうやらこの猫も警戒対象らしい。
4月8日
すでに卵は孵化しているのだろう。松の木に近づくとご覧のとおり、
こちらに向けて、声が裏返るほど絶叫している。
この時期のカラスは殺気立っているのだ。
4月26日
ついに雛が姿を現した。
画像中央に小さいカラスが見える。
今年は二羽の雛が無事に育ったようだ。
まだ尾翼が伸びきっていない。
5月7日
私が執拗に観察しているためか、親カラスは怒っている。
逆に私を常に監視しているようだ。
子供はどこか他の場所に隠しているようだ。
全く子ガラスの姿を見ない。
夫婦のうち、体の小さい方のこのカラスは極めて短気だ。 私を見つけるといつもこの表情だ。 カラスは自分の子供を所定の場所に待たせておくことができる。 子ガラスは巣以外の場所でも留守番が可能なのである。
だが我が家のカラスには相変わらず好意的なようで、 毎日欠かさずに遊びに来る。 奥がハシボソ。手前がうちのカラス。見つめ合っている。
外から見るとこんな状態。
こうして10分以上ここに居座ったあと、どこかに飛んで行く。
いったい何がしたいのか不明だが、
縄張り内の管理をしているつもりだろうか。