近年最強の寒波が到来した先週の水曜日。 天気予報では夕方から雪となり、未明にかけて大雪になると予報していた。 それは普段、雪の降らない地域に住む者にとって心躍る時である。
大人たちは皆、口々に「雪が積もったら困る」、「仕事に影響する」と、 言ってはいるが、内心では秘かに雪に覆われる異世界を楽しみにしているのである。 子供っぽいと思われたくないので口に出さないだけだ。
そして、雪が少ない地域において「積雪」という稀な現象は、 全ての用事をキャンセルできる免罪符となる。
この日は予報通りに夕方から雪が降り始めた。
我が家の庭もうっすらと雪化粧。
だがしかし、だんだんと薄くなる雪雲…。
そして翌朝
大方の予想に反し、うっすらと雪がつもっただけだった。
雪を楽しむようなコンディションではない。
しかも、強い寒波のおかげで全ての水は凍り、
水道は出ないし道路は凍結。
ネガティブな面ばかりが目立つ結果となってしまったのだ。
雪景色を眺めていると、ハシボソの夫婦がやって来た。 カラスは寒さに強いのだ。
だが、この地方では雪に馴れていないのはカラスも同じ。 滑らないように慎重に屋根を歩いている。
しかしハシボソのお父さんは豪快だった。
慎重に歩を進める妻を横目に豪快にジャーンプ!
おっと!
格好良いところを見せるつもりが、エサ台で足を滑らせバランスを崩すお父さん。
雪に埋もれたドッグフードを食べるが、クチバシに雪が付くのが気になるようだ。
我が家のカラスたちも寒いのは平気だ。 珍しい雪景色に朝からテンションを上げている。
バン君も雪景色に見とれている。
マイナス4℃に達する寒さのおかげで飲み水も凍ってしまった。
お風呂もこの通りカチカチに凍っている。
氷に興味を示すアディ。
こんなに寒いのに氷が欲しいのか?
嬉しそうに氷をくわえて歩いている。
そして今日。まだ寒波による冷え込みは続いている。
あれ以来、凍ったままだったお風呂の氷をお湯で溶かし、
水を入れ替えてやった。
すると、水が溜まるのを待っているではないか。
こんな寒い日にさすがに水浴びはしないだろうと思い、
凍ったまま放置していたが、実は水浴びをしたかったようだ。
水が溜まるのを待ちきれず、
シャワーに頭を突っ込むアディ。
そして水圧をまともにくらう…。
今度は頭を水に沈める。
そして豪快にしぶきをあげる。この後は全身を水に浸けて久々のお風呂を楽しんでいた。 この時の気温は3℃、冷蔵庫の中の温度と同じだ。
カラスの寒さへの耐性はすごいが、逆に夏の暑さには弱い。 もしかするとカラスのルーツは北の寒い地域だったのかもしれない。
雪の日のカラスを見て想うのであった・・・。
2018年1月28日公開