いつものようにハシボソのお父さんがアディに会いに来た。
左が小屋の外にとまるお父さん。右がアディ。
最近、アディとハシボソのお父さんは、急接近している。
ハシブト軍団を蹴散らし凱旋帰還したお父さんに、
アディはすっかり夢中なのだ。
この二羽の関係はいったい何だろうか。
親子のような感情?
あるいは愛人?
どちらにしても、ハシブトとハシボソという種の違いを超えた関係である。
そんなアディはもうすぐ3歳。
本来なら立派なカラスになる年頃だ。
彼は最近、変な遊びをおぼえた。
私がカラス小屋に近づいてくると、こうして床に降りて待ち構えている。
まず、私の足をホールドして・・・。
そして足に噛みつき全力で引っ張る。
靴下だけならまだよいが、最近は身までくわえて引っ張るようになったのだ。
カラスを飼っている人は分かるだろうが、これはかなり痛い。
何がしたいのか不明だが、とにかく全力で噛みつく。
最初のころの遠慮は今は無い。
困った癖が付いたものだ。
だが、もしかしてストレスが溜まっているのかもしれない。
そこで用意したのがこれ。
森の中で見つけたケヤキの倒木。
何だかすごい形状だ。
これならカラスのおもちゃに良さそうだ。
アディも喜ぶだろう。
この切株には、私の身代わりになってもらう。
カラス小屋の床に設置してみた。
さっそく興味を示すアディ。
さあ、
その切株に存分に噛みつきなさい。
慎重に全体をチェックしている。
興味津々のようだが・・・。
その様子を上から見ているバンくん。
彼はこういうのには全く興味なし。
好奇心の強さはカラスそれぞれといったところだ。
内部も念入りにチェックするアディ。
この様子ならしばらくはこの切株で遊んでくれそうだ。
だがしかし・・・、
5分もしないうちに飽きてしまった。
今は切株から剥がした木の皮で遊んでいる。
「あ゛ぁ~、 もう飽きた。」
結局、生身の人間に噛みつき、反応を見るのが彼にとって最高の楽しみであった。
2018年3月25日公開