午前9時、冬の低い太陽がゆっくりと木々の間から顔を出した。
モンジロウは最近、朝陽がさす時間にあの場所で待っている。
太陽のありがたさを実感する季節だ。
最近の寒さでモンジロウは冬毛に替わり体が膨張して見えるが、実際に皮下脂肪も厚くなって太っているのだ。
そしてノラ猫にとっては非常に厳しい季節となった。
年が明ければミケは8歳、モンジロウは6歳。
あっという間に時間が流れたような気がする。
ハシボソの子ガラスたちは両親と同じような体格になり、写真では分かりにくい。エサ台にいるのがお父さんで、屋根の二羽が子ガラス兄弟だ。
5月に巣立った子ガラスたちは、いまだに家族と一緒に行動している。お父さんは子ガラスに冷たい態度をとるようになったが、それでも子ガラスたちはお父さんを慕っているようだ。
兄弟そろってエサ台を覗き込む視線の先には・・・、
お父さんが朝食の卵黄をチマチマと食べているところだ。
右の体格が大きい方の子ガラスが翼を揺らして甘えている。
すると、それを見た小さい方の子ガラスが詰め寄って来た。
どうやら体格が小さい方の子ガラスが立場は上のようだ。
刺激しないように距離をとっている。
そして控えめに反対側に移動した・・・。
お父さんはわざとゆっくり食べているようだが?
そして、残りの卵黄を拾いあげた。
お父さんのおこぼれを狙う子ガラス兄弟。
争奪戦が始まるのか?
おっと、大きい方の子ガラスはあっさりと引き下がった。
鳥の兄弟は普通、先に孵化した方が体格も大きく優位な立場になるものだが、優位性を決める要因は必ずしも体格だけではないようだ。
2024年12月1日 公開