カラスブログ2023年5月28日 落ちてきた鳩

一週間ほど前のことだ。朝の7時30分ころにカラスの世話を終え、部屋に戻ろうとしたとき「バッッキーッン!」という大きな衝撃音が響き、庭に何かが落ちてきた。

飛行機の部品でも落ちてきたかと思って急いで確認すると、それは鳩だった。


伝書鳩

落下した直後は息があったが、すぐに動かなくなり絶命した。


窓

あの窓に激突したのか?

太陽の角度によっては森の木々が反射して鏡のようになり、鳥がそこに飛び込んでくるのだ。


伝書鳩

よほどの速度で衝突したのか、ほぼ即死状態である。

時々こういうことがあるので、これを機に対策しようと思う。


伝書鳩

鳩を埋葬しようと持ち上げると、足環が付いていた。

どうやら誰かが飼育している伝書鳩らしい。昔は伝書鳩を飼う人が多くいたが、最近では珍しいように思う。


すぐに足環に書かれた電話番号に連絡すると、しばらくして飼い主の男性が鳩を引き取りに来た。少し見ただけでどの鳩か分かったらしく「これはまだヒナだから」と言っていた。未熟さゆえに事故に遭いやすいそうだ。

飼い主曰く、伝書鳩がコースの途中で死ぬことは日常茶飯事らしい。なんでも、酷いときには100羽の鳩を放して、戻ってくるのは半分以下ということもあるそうだ。今回のように途中で事故死したり、鷹に襲われたりするらしい。しかし、いくら何でも死亡率50%は考えにくいので、途中でレースを放棄して野良鳩になり自由を手にするヤツもいるのだろう。

飼い主さんは特に気にしていない様子だったが、私は目の前で鳩が死ぬ瞬間を見たので朝から気分はブルーである。鳥が死ぬところはもう見たくないので対策を考えよう。


まずは鳩が衝突した窓を調べてみる。

窓

鳥が窓にぶつかると確実に痕跡が残るのだ。

これは、先月カワセミがぶつかった跡だ。その時のカワセミは直ぐに回復し、再び飛んで行った。体重の軽い鳥は助かる確率が高いのだ。

しかし不思議なことに、家じゅうの窓をどれだけ注意深く探しても鳩が衝突した痕跡は見つからなかった。

そこで私は思い出した。鳩が落ちてくる直前に聞いた衝撃音を。

あれは鉄板にぶつかったときの音ではないか?

そういえば我が家の屋根材は鉄板だ・・・。


窓

私は、屋根に衝突の痕跡がないか探してみた。


屋根

「あった・・・。」


屋根

ちょうど鳩の大きさと一致する。


屋根

この部分に激しく衝突し、屋根を転がりあの場所に落下したのだろう。

もしかすると、エサ台の定点カメラに記録が残っているかもしれない。


鳩が落下した時間のエサ台カメラを確認してみる。

エサ台

午前7時30分、衝撃音を聞いたのはハシボソのお父さんが来た後のことだった。


次の瞬間

エサ台

落下した鳩が屋根に激突している!


エサ台

拡大すると、鳩は上空から垂直に落下して屋根に衝突し跳ね返っていることが分かる。


エサ台

そして屋根を転がり庭に落ちていく様子が捉えられていた。


エサ台

鳩はあの場所に落下した。


エサ台

この時点ではまだ息があったが、この後すぐに絶命した。


エサ台

しかし、ここで疑問が湧いてくる。


鳩は相当な速度で屋根に衝突したようだが、いったいなぜ?

例えば鳥が窓に衝突するのは、窓に映る風景を実体と誤認して衝突するのだから高速でぶつかるのも分かる。しかし、屋根に向かって全速力でぶつかるマヌケな鳥なんているのか? しかも当時は天候もよく無風だったのに。

上空で鷹に襲われて落下したか、鷹に追われてよそ見をしているときにぶつかったのか?

あるいは上空で発作でも起こしたのか?

謎が残る鳩落下事件であった・・・。


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2023年5月28日 公開

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