2018年12月29日朝
前日の天気予報では晴れとなっていたが、 朝からうっすらと雪が積もっていた。
カラスたちは寒いのは平気だ。
アディに雪をプレゼント。
雪はこの地域では珍しい。
口いっぱいに雪を詰め込む…。
いつものように水に浸ける…。
しかし…。
「・・・?」
ハシボソのお父さんがエサ台にやって来た。
ところで子ガラスだが、 ついに縄張りから追い出され姿を見せなくなった。
最後に目撃した時はお父さんに追い回されていた。
12月5日のことである。
今はどこか他所で暮らしているのだろう。
積もっていた雪はあっというまに解け、午後には元の庭に戻った。
最近は別行動が目立っていたハシボソの夫婦。 エサ台に揃って来ることが少なかったが、 今日は久々に夫婦一緒だ。
おや?上空から黒い影が・・・、
あれは・・・、
子ガラスではないか・・・。
この三週間、子ガラスの独り立ちを確定するために定点カメラをフル稼働させていた。 そして独り立ちは間違いないと判断したのだが。
どこか遠くへ行ったのちに再び戻って来たのだろう。
この時期の子ガラスはすっかり成長し見分けがつきにくいが、 風切羽の黒色がやや薄い。
そして口の中はまだ赤い。
いまだに甘えた声を出すが、 その声は完全にハシボソガラス特有のダミ声に成長している。
今年は家族三羽で年を越しそうだ。 あたりまえだがカラスには年越しの概念はない。 翌春の両親の繁殖期が節目であり、その時が家族一緒にいられる最終リミットとなる。
私のここ数年の観察記録によると、 子ガラスの独り立ちが最も遅かったのは2015年である。 その年は翌年の2月上旬まで親元にいた。 しかし、両親が繁殖期に入ると同時に凄い剣幕で子ガラスを追い払ったのだ。 思えばその年の子ガラスも兄弟がいなかったが、 そのことが独り立ちの時期に関係があるのかもしれない。
2018年12月30日公開