朝からスズメの親子がエサ台に来ている。
親子といっても体格が同じなのでどちらが子どもか分かりにくい。
なにもせずに立っているのが子どもで、
懸命に卵黄を砕いているのが親鳥だ。
親鳥は卵黄を砕いてはせっせと我が子の口に運ぶ。
子どもは時々移動するが、それ以外は何もしない。
この光景はまるで、子分に使い走りをさせているかのようだ。
この数日はスズメばかりを観察しているが、こいつらもカラスに負けないくらい雑食である。 キャットフード、ドッグフード、魚の刺身、豚肉など果敢にチャレンジしている。カラスと同様にあらゆるものを消化できるようだ。しかしクチバシが小さいので食べられるもののサイズは限られる。
ところでなぜスズメを観察しているかというと・・・、
ハシボソの家族が最近来なくなったからである。 毎度のことだが、今年は梅雨明けと同時に森に棲むハシブトガラスたちが騒がしくなった。 ハシブトたちは毎年、子育てが落ち着くころに縄張り拡大を狙って池の畔まで侵出してくるのだ。
私はそれでも毎朝、エサ台に卵黄や刺身などを置いている。そしてそれらが干物のようになっていくのだ。 その豊富な残飯のなかからスズメたちは、自分たちが食べられるサイズのものを選んで持っていくのである。
こうしてエサ台にはスズメの食べ残しが溜まっていくのだが、気が付くとこれが全部消えていることがあるのだ。私の知らないうちにハシボソたちは密かに来ているのだろうか? それともイタチなどの夜行性動物か?
そうだ、エサ台には定点カメラがあったのを忘れていた。
すでに三週間ほど確認していない。
これを確認すれば真相が分かるだろう。
さて、何が写っているのか?
さっそく記録を見てみると・・・、
何だぁ!?この動物は!?
あぁ…、野良猫か…。
しかもこれ、よく見たらミケだ。
オマエは夜中に残飯を漁っていたのか…。
そして・・・、
スズメが来ている。
一羽が卵黄をくわえて飛んで行った。
スズメの体格からすると相当な重量物のはずだが、意外とパワーがあるのだな。
スズメも侮れないものだ。
次に来たのは・・・、
カラスだ!
これはハシボソの子どもたちだ。
兄弟で来て卵黄を奪い合っている。
どうやら子ガラスたちは単独行動を覚えたようだ。
胸の辺りが白く斑になっているが、これは換羽が始まったのだ。
結局、ハシボソ夫婦はエサ台には来ていなかった。
だが時々、ハシボソ夫婦の声がするので近くにいることは間違いない。 ハシブトたちが縄張りを侵犯しているが、この猛暑では反撃する気にもならないようだ。 おそらくゆっくり木陰で休みながら蝉取りでもしているのだろう。カラスの夏休みといったところだ。
< 本日のオマケ >
~ハゲの季節~
今年もカラスの換羽の季節がやって来た。
毎年、初夏になるとお腹と背中の羽毛が抜け替わり、真夏になると今度は顔の辺りの羽毛が抜けはじめる。
ハゲたおかげで耳の穴がよく見える。
普段は羽毛に覆われて見ることができないので貴重な写真である。
鼻の穴もまる見え。
換羽の時期は体力を消耗するため元気がない・・・。
そしてついには頭の中央からはげてきた。
サムライのようなヘアスタイルになりつつある。
サムライを通り越してツルッパゲになるのかと心配になるが、ハゲはすでに峠を越し新しい羽毛が顔を出している。
次にお目にかかるときには元のフサフサな姿になっているのだ。
2019年8月12日公開