一歳を過ぎたモンジロウだが、彼はまだまだ成長を続けている。
しかしこのペースなら小柄なヤギに落ち着きそうだ。
おそらく最終的には35kgくらいになると予想している。
それでもリードを引くパワーは徐々に強くなり、以前のように強引に連れまわすことも難しくなってきた。
そんなときに思い出すのが昨年のピエールだ。
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<ピエールの機嫌をとる私 2019年3月>
体重70kgの私と比べても、ピエールはおそらく80kg以上あったのではないかと思う。
ピエールはいい奴だったが、私のいうことを全く聞いてくれないので苦労したものだ。 考えてみれば当たり前だが、躾(しつけ)ができていないから苦労したのだ。 私は動物の躾はあまり得意ではない。 しかし体重とパワーのある動物はそういうわけにはいかないのだ。 そこで私は、手遅れになる前に本格的にモンジロウの躾を始めることを決意したのである。
ところで、カラスは特に訓練しなくてもある程度は人の指示を理解するのだ。
アディもこの通り。
くるっと回るのは得意技。
そして姿勢を正し・・・、
「よし」の合図で食らいつく。
「待て」と「回れ」は訓練しなくても自然にできるようになっていた。 カラスは頭が良いこともあるが、それよりも集団行動する動物だからだろう。 カラスの集団は一見、烏合の衆のように見えるがよく観察すると序列は存在するのだ。
しかし、食べ物で躾ができる犬やカラスと違い、ヤギの食べ物は地面に無尽蔵に分布している。 好き勝手に自分で食べるから躾はできないな、と諦めていたのだ。
しかし私は思い出した。冬の間にオヤツとして与えていたウサギのエサだ。 これがモンジロウの大好物なのだ。 さっそく、このエサを使って躾を始めることにした。
彼はこれに夢中だ。 このパッケージを見ただけで興奮し、期待に満ちた表情を見せる。
そしてこの器にエサが投入されるともう我慢の限界。
今までは私の手から奪い取るように食べるのを許していた。
しかし今後はそれはさせない。
まずはこれが基本だろう。躾の第一歩だ。
突然始まった躾にモンジロウは戸惑っている。
戸惑っているというよりも怒っているようだ。
生意気にもグリグリとツノを押し当ててくる。
私の静止を振り切って突入してきた。
犬と違ってなかなか難しいものだ。
私はこの躾を根気よく毎日続けた。
~ そして7日後 ~
相変わらず制御不能のように見えるが・・・。
私が帰ってくると興奮して毎回こんな感じだ。
しかし彼は成長した。
「まて」の指示に従うようになったのだ。
視線は容器にくぎづけだが・・・、
よく耐えた。
意外に短期間で「マテ」をマスターしたのだ。 犬と違って「お座り」とか「伏せ」をしていないが、体の構造を考えるとヤギにそこまで求めるのは酷だろう。
ここまでは上出来だ。
次は散歩の訓練に取り組むつもりだが、それが難しいのだ。
2020年5月2日 公開