台風10号が通過した翌日の8月16日。
まだ雨が残る中、ハシボソのお父さんがやって来た。お父さんがエサ台に来るのは実に二週間ぶりである。
子ガラスたちもついてきた。
久しぶりに三兄弟がそろった。
子ガラスたちはずいぶん成長し、体格は両親と変わらないくらいだ。
「ブルルッ、」と、体を振動させて羽毛についた雨水を払い落す。
昨夜は台風の雨の中で一夜を過ごしたのだ。
そしてお父さんのもとに急ぐ。
「お父さ~ん!」
「ゆら~っ」と、振り向くお父さん。
「おりゃー!!」
ものすごい形相で子ガラスを追い払う。
しかし毎度のことであり、子ガラスはまったく怖がっていない。
もはや、漫才コンビのようなノリでやっているかのようだ。
翌日
昨日の雨も上がり朝日が差し込む。今日はいつも通りの猛暑が戻ってきそうだ。
朝から庭が騒がしいのだが、実はこの写真の中に30羽以上のムクドリが潜んでいるのだ。
拡大してみよう
ムクドリたちは集団でやって来て、草むらの中で探し物をしている。
何か見つけたようだが、
セミの抜け殻だ・・・。
こちらも何か見つけたようで、草むらの中を凝視している。
そして草むらに潜り込んだ。
見つけたのは蛾の幼虫だ。なかなかのサイズである。
しばらく幼虫をブラブラと振り回したのちに丸飲みにした。
こちらはコガネムシを捕まえた。
今年はモンジロウのおかげで草刈り機を使っていない。この適当な長さの草丈が虫にとっては都合がよく、さらにそれを狙うムクドリにとっても狩場にちょうど良いのだ。
自分の庭は芝刈り機できれいにしたくなるものだが、ある程度放置していた方が生き物にとって良い環境なのだ。
少し物音を立てただけでムクドリたちは一斉に逃げて行った。
ムクドリが去った後にやって来たのは野良猫のミケ。
草むらに何か探しているが、ミケが狙っているのは虫ではなくカエルだ。
逃げられたようだ。
今度はハシボソの家族が来た。頭を膨らませているのがお父さんだ。
子ガラス三兄弟の内、この二羽はとくに仲が良い。
いつも一緒で息もぴったりだ。
しかし秋には独立し、別の道を進むのである。
2019年8月18日公開