この小鳥は最近、我が家の庭にいつもいるジョウビタキだ。高い位置から地面の虫を狙っている。
まだ寒い日が続くが、すでに地面には虫や蜘蛛が活動を始めている。部屋の中に籠っていると気が付かないが、動物たちにとって季節はもう春なのだ。
以前までここを縄張りにしていたモズを追い払ったようだが、こんなに可愛い姿なのに気性が荒い。
肥満体にみえるがこれは羽毛を膨らませている状態。
そしてハシボソのお父さん。年末は感染症にかかり眼の周囲に炎症を起こしていたが、自力で回復し今はその痕跡すらない。
最近、ハシボソのお母さんがエサ台に来ないのだが、なぜだろう? しかし夫婦で行動しているところを見かけるので元気なのは間違いない。
陽ざしは暖かく、もう子育ての季節だ。昨年は散々な目にあったハシボソ夫婦であったが今年はどこに巣を作るのか?
2020年3月23日 受難の春 ←関連ブログ
昨年の三月を振り返ってみよう。
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二月から巣作りを開始するものの、工事の日程と重なり完成間近に撤去されたのであった・・・。
巣のあった場所を呆然と見つめるハシボソ夫婦。
気の毒すぎてかける言葉も見つからなかった。
そして現在。
2021年2月21日
ハシボソ夫婦は巣作りを開始したのだが、
その場所は意外にも昨年と同じであった。
昨年の忌まわしい記憶の残る送電鉄塔を巣作りの場所に選んだのだ。
学習能力が高いといわれるカラスだが、昨年の出来事についてはどう考えているのだろうか? あの悲劇を忘れてしまったのか?
いや忘れるはずはないだろう。 しかし考えてみると、あの時は巣を撤去されただけであって自分たちに直接危害が及んだわけではない。だから彼らにとってはそれほどの悲劇ではなかった、ということかもしれない。
それよりも、その前年(2019年)にこの鉄塔で三羽のヒナを巣立たせた成功体験の方が印象に残っているのかもしれない。 つまり野生動物というのはネガティブな感情よりもポジティブで現実的な考え方をするということだろう。 人間みたいにいつまでもグチグチと悩まないのだ。
まあ、今年は工事の予定がないことを私は知っているから良いのだが・・・。
塔体内の南東と北西の二カ所に枝を置いているが、どちらにするか決めかねているようだ。 どうやら夫婦で意見が割れているらしい。右にいるお父さんは北西を希望しているようだが?
そして数日のあいだ迷ったのち、南東の角(画像左奥)に決定したようだ。
お父さんが枝を右から左に移している。
夫婦間での彼の発言権が低下したのか? そういえば昨年あたりからお父さんの性格は温厚になったような気がする。
今年は工事もない。巣立ちまでゆっくり見届けよう。
<本日のおまけ>
~野鳥観察用のカメラ~
野鳥観察の必須アイテムといえばカメラだ。それも普通のレンズではダメで望遠レンズが必要となる。 それらは高価であり使い方も難しいものだから、マニアの心をくすぐるのだ。 野鳥の観察を目的にカメラを始めた人が次第に撮影に没頭し、気が付けば野鳥の観察よりも写真撮影そのものが目的になっていた、というのはよくあることだ。 さらには、撮影することよりもカメラ自体が趣味となってしまった本末転倒な人もいる。
私はどうかというと、カメラにはあまり興味がない。私にとってカメラというのは単に観察したことを記録する道具であり、写真は研究データなのだ。だから写真の質にはあまり拘りはない。
今日は、そんな私が使っているカメラを紹介しよう。
最近はこの「コンパクト」なデジカメを主に使っている。NikonのCOOLPIX P1000という機種だ。一眼レフのようにみえるがレンズと本体が一体化した構造になっている。
「ぜんぜんコンパクトじゃない!」というツッコミが入りそうだが、メーカー曰くコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)だそうだ。
昨年まで使っていた一眼レフ(右)と並べてみると確かにコンパクトだ。 しかも小型なのに光学125倍という驚異的な望遠性能があり、限界付近の分解能はあきらかに上である。 これが12万円で買えるのだから、カメラの値段も下がったものだ。
ただし画質は右の一眼レフ+望遠レンズの方が明らかに良い。それと左のはミラーレスなので一眼レフに比べると起動が遅く、連写後のもたつきや視野の喪失が気になる。さらに、動いている野鳥を追うにはオートフォーカスのレスポンスが悪すぎる。 使い方は簡単でオモチャみたいだが、これは手軽に野鳥を撮影したい入門者向けのカメラだと思う。
とりあえずカメラの性能を見てみよう。
まずは広角で全体像を撮ってみる。超望遠レンズなのに広角が普通に撮れるということが特徴だ。
モンジロウの視線の先にあるのは・・・?
ときどきブログに登場する野良猫くんだ。
さらに拡大してみる。
これが最大望遠。同じレンズで広角から超望遠までカバーできるのだ。このときは逆光で、さらに日陰であることを考慮するとなかなかの性能である。
次はもっと遠くを狙ってみよう。今このとき150mくらい離れた電柱にカラスがとまっているが、見えるかな?
最大望遠にしてみる・・・。
これはハシボソのお父さんだ。ちょっと画質は悪いが羽毛の状態まで確認できる。 ちなみに三脚は使わずに普通に手で持って撮影しているのだが、手振れ補正が非常に優秀なのだ。
野鳥の観察記録は全景と拡大像がセットであることが理想なのだが、普通の望遠レンズは広角が撮れないため広角と望遠で常に二台のカメラを同時に使う必要がある。しかしこのカメラなら一台で二役だ。私がこのカメラを使っている最大の理由がそれである。
最後はコレ。先週の土曜は月がきれいだったので試しに撮ってみた。薄雲がかかりあまりハッキリと見えないのだが・・・。
拡大するとこのとおり。
最大望遠にするとクレーターまでバッチリ写るのだ。まるで天体望遠鏡みたい。
2021年3月2日 公開