カラスの飼育法 「飛べないカラスの一日」2021年改訂版

未明に起床

カラスはとても早起きだ。人々がまだ深い眠りの未明、カラスたちの一日は始まる。カラスたちは、日の出まえのわずかな朝日を感じ取り行動を開始する。つまりカラスは体内時計よりも照度を基準に行動しているのだ。

早朝から活発に動き回りよく鳴くのだが、これが夏場であれば午前4時である。室内飼育において毎朝4時に起こされてはたまらない。早朝にカラスに起こされたくなければ、カラスの部屋を遮光するとよい。

カラス

まだ日の出まえ、周囲は真っ暗だが活動を開始。


カラス

周囲が明るくなると活動は活発になる。


カラス

午前中は騒々しい。


朝食と水交換

早朝から活発なカラスに合わせて、朝食はカラスの起床後1時間以内に与えよう。「寝坊して昼になった」と、いうことが無いようにしたい。水浴び用の桶と飲み水をそれぞれ用意し入れ替える。このときに小屋の掃除もする。

昼間も家にいて世話ができるなら、少量のエサを2時間おきに手渡しで与えると良い。昼の間、留守にする場合はエサの容器にドッグフード等のエサをたくさん入れておくか、カラス用に作ったハンバーグ状のエサを与える。そうすると食べきれない分はどこかに隠して、自分のペースで少しずつ食べるのだ。カラスは水をよく飲むので、留守中に水を切らさないように水の容器は二ヵ所に分けよう。

カラスの朝食

ヒナのように手渡しでエサを与える。


カラスの朝食

留守中はこのサイズを与えておく。


昼間

カラスは起床後から午前中の間に活発になる。この間に水浴びをしたり、さかんに鳴き声を発したりする。昼間はおとなしくしていることが多く、夏の昼間は特にじっとしていることが多くなる。そう、カラスは暑さに弱いのだ。カラスが口を開けっ放しにしているときは暑いというサインだ。屋内飼育の場合は室温を下げるようにしたい。屋外飼育の場合は必ず日陰を用意し、真夏は扇風機を用意しよう。

カラス

カラスが口を開けっ放しているときは暑い時。


カラス

真夏は扇風機を入れてやろう。


夕方

カラスは夕方になると再び活発になる。野生のカラスは集団でねぐらに戻る習性があるからだ。飼育下のカラスにおいても夕方は活動的である。

カラス

この程度の照度ならカラスは活動している。


夕暮れのカラス

そして日没から30分以上たつと寝静まる。


帰宅したときにカラスがすでに寝ている場合、無理に起こしてエサを与える必要は無い。


日没後のカラス ←日没後の観察記録


夜間

昼行性のカラスにとって夜は寝る時間だ。といっても鳥類の眠りは浅く、レム睡眠を繰り返しているのだ。室内飼育においてカラスを寝かすときは、部屋を暗くするかケージに遮光カーテンなどをする。このとき、完全に遮光して真っ暗にしてはいけない。カラスは人間と同じで寝ているときに夢を見るのだ。そのとき、悪夢にうなされて起きた時に暗闇で目が見えないと、パニックを起こして枝から落下する可能性がある。

カラスの就寝

首を後ろにたたみ片足を上げた姿勢が深い眠りの時だ。


カラスの就寝

些細な物音にも目を覚ます。


カラスの就寝

夜中にも時々ストレッチをする。


夜型の人間に合わせて夜半過ぎまで明るくし、カラスも夜更かし。このような状態はカラスの健康にとって良くない。夜間に充分な睡眠をとらせる必要がある。


真夜中のカラス ←赤外線カメラで夜のカラスを観察


カラス

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更新履歴

2021年5月5日 改訂 2017年版はこちら

2017年8月27日 公開

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