カラスは声が大きい、と思われがちだが実はそうでもない。
イメージとしては小型犬よりも少し大きいくらいで、
犬種でいえばコーギーよりも声量は小さい。
そしてカラスの声というのは、日本人にとって風景の一部として溶け込んでおり、
それほど気になるものではないだろう。
だが待ってください。
それが隣の家からいつも聞こえてきたらどうだろうか。
問題はそこである。
野生のカラスは仲間や家族とのコミュニケーションや、
朝、夕に定期的に鳴く程度で無駄吠えはしない。
だが、飼育環境下のカラスはそれに加えて寂しいときや空腹時に鳴きまくる。
また、鶏と同じく日の出とともに鳴くのである。
冬はともかく夏は早朝5時であるため、
マンションのベランダで飼うなどという発想は捨てたほうが良いだろう。
屋外で飼うのなら隣近所から距離がある一軒家しかない。
住宅密集地やマンションでカラスを飼いたい場合は、
屋内飼育しかないだろう。
だが待ってください。
ここからが重要なのだ。
カラスはとにかく「物を破壊する」という習性がある。
これはカラス本来の「動物の死肉を解体する」という仕事から由来するのだろう。
とにかく目の前の気になるものを「咥える」、「引っ張る」、「引きちぎる」のである。
家具や小物への破壊活動は止められないだろう。
しつければ何とかなるかもしれないが、 その前に部屋が破棄され、糞まみれになる未来が簡単に想像できる。 それでも室内で飼いたい場合、 もし部屋が余っているのならカラス専用の部屋を用意するのがよいだろう。 上下水道の改造が可能なら、バスルームのような床にすれば糞の掃除は簡単だ。
室内飼育する場合の注意点だが、 カラスは猫などと違い完全に昼行性だということだ。 そのため日光浴は必須となる。 電球の光ではなく日光が好ましいと思う。 そして水浴びはカラスの日課なので、水桶の用意も忘れずに。
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2016年12月3日公開