カラスの子育て2017 その4

無事に巣立った二羽の子ガラス。 飛び方も上手になり、少しずつ行動範囲を広げている。 今日は我が家の庭に家族全員でやって来た。

カラスの兄弟


枝の上にいるのがお父さん。 下にいるのが長男。


カラスの兄弟


口を大きく開けて、お父さんにエサをねだる。


カラスの兄弟


羽をバタバタさせてアピールするも・・・、


カラスの兄弟


お父さんは無視・・・。

今日は貯えが無いのだろう。


カラスの兄弟


しつこい子ガラスがうっとうしいようだ。


カラスの兄弟


お父さんはどこかへ飛んで行ってしまった。


カラスの兄弟


立ちつくす子ガラス


カラスの兄弟


羽を揺らしてアピールする。


カラスの兄弟


「ダメか・・・。」


カラスの兄弟


「高い所からアピールだ」


カラスの兄弟


空腹なのに餌をもらえずに、 がっくり肩を落とす子ガラス。


カラスの兄弟


そこへやって来たのは、甘ったれの末っ子。


カラスの兄弟


なぜか兄にエサをねだる・・・。


カラスの兄弟


「!?」


困惑する兄。


カラスの兄弟


とりあえず木に登る。


カラスの兄弟


ジリジリとすり寄る弟。


カラスの兄弟


逃げる兄。


カラスの兄弟


ピッタリと寄り添う弟。


カラスの兄弟


兄弟でじゃれあっている。

何だかんだ言っても仲は良いみたいだ。


カラスの兄弟


その様子をお母さんは枝の下で見守っている。


カラスの兄弟

穏やかな時を過ごす子ガラスたち。

そう遠くない将来、必ず訪れる別れの時を彼らはまだ知らない。


6月30日

昨日から池の周囲でハシブトガラスが集まって喧嘩をしている。

森にはハシブトガラスの縄張りが二ヵ所あり、 毎年、ヒナが成長するこの時期になると縄張り争いを始めるのだ。

関連ブログ→ 2017年7月9日 縄張り争い

カラスの縄張り争い

突然始まったハシブトガラス同士の喧嘩。

その間にハシボソの家族は蚊帳の外である。



一週間近くも続いたハシブトガラス同士の壮絶な争いは、 特に勝者もないままに終結した。 そして争いの原因たるハシブトの家族は元のねぐらに戻っていったのだ。


混戦状態の一週間。 ハシボソの家族たちは開戦早々からから戦線離脱し、 すっかり蚊帳の外の見学組だった。

最初は縄張りを侵犯した隣のカラスと戦っていたハシボソ夫婦だったが、 気が付けば、自分たちの縄張りの中で他所のカラス同士が喧嘩をしているという、 よく分からない構図になったのだった・・・。

そしてよく分からないが縄張りを守った?・・・のだ!

カラスの親子

7月9日

ハシボソの家族が久しぶりに4羽集合した。 平和な日々が戻ってきたのだ。


カラスの親子

エサ台に置いたドッグフードを取りに来たお父さん。 子ガラスは屋根の上で待っている。 このお父さんは、普段は私がいても平気でエサ台に来るが、 子供連れだと警戒心が強くなり、 非常に慎重である。

警戒心というよりも、子供の教育のためにやっているのだろう。

人間が怖い存在だということを教えているのだ。


カラスの親子

腹をすかせた子ガラスがお父さんをせかしている。


カラスの親子

じつに生意気だ・・・。


カラスの親子

ジダンダを踏む子ガラス。

図体は立派になったが、 まだ親鳥からの給餌に頼る甘っタレである。

自分で食事できるようになるのは、もう少し先だ。


カラスの親子

8月3日
7月の縄張り争いを無事に乗り切り、 すっかり気がゆるんだハシボソガラスの家族。 漫然と夏を過ごしていた。

右が子ガラスで左がお母さん。


カラスの親子

すでに巣立ちから2ヶ月が経ち、 ようやく自分で食事ができるようになった。

子ガラスがエサ台に向かって歩いていく。


カラスの親子

小屋の中の様子をじっくり見ている。 これは親から教わった慎重さだ。 それを忠実に守り、非常に警戒心の強いカラスになっていた。

そう、警戒心こそが長生きの秘訣なのだ。


カラスの親子

右にいるお父さんと向かい合わせでエサ台にとまっているが、 もう口を開けてねだることは無い。

自分で食べるようになったのだ。




8月20日

ハシボソたちの観察記録はここで途絶えることとなる。 この日以降、あまりエサ台に来なくなってしまったのだ。 本来、カラスは夏場は活動的ではなく、 真夏の日中は木陰でジッとしていることが多い。 意外にも暑さに弱いのだ。 さらに夏場はセミやバッタなどの昆虫が豊富なため獲物に困ることは無く、 狩の時間も短くて済むのだ。 子育ても一段落し、縄張りの警戒活動も緩む季節である。

だがしかし・・・、

ハシボソの家族が来なくなった理由は他にあった。 何と、近所の婆さんが野良猫とカラスを集め、 大量のエサを与えていたのだ。

関連ブログ→ 2017年9月6日 真夏のカラス

庭

カラスが来なくなった我が家の庭。 だが、夕方に置いたエサが早朝には無くなっている。
姿は見ないが、どうやらカラスは来ているようだ。


定点カメラ

そこで防犯カメラを設置して様子を見ることにした。

至近距離から狙う。


~ そして待つこと2日間 ~

カラスの親子

8月25日
エサ台に来たのはハシボソの子供だ。 あの兄弟の内どちらかだ。

画質は悪いが動画と音声と静止画が同時に撮れる。

親鳥の姿が写っていないが、 両親は例の婆さんからエサをもらっているのだろう。


カラスの親子

すると手前の蜘蛛の巣を蹴散らしながらもう一羽が登場。

もう1羽の兄弟かな?


カラスの親子

あれ?

このシルエットはハシブトガラスではないか!?

奥のはハシボソの子供で間違いないが、 いったいどういうことだ?


ハシボソとハシブト

口の中が真っ赤で、まだ子供だ。 大きさはハシボソよりも少し大きい。 ハシボソと仲が良さそうだったが、 どうやら知らない内に友達になったようだ。

子ガラス同士は友達になるのが速い。 人間の子供と同じだ。


~ その翌日 ~

ハシブトガラス

この日はハシボソの兄弟が一緒にエサ台に来た。 仲良く向い合って食事中のように見える。

おそらく右が末っ子だ。 食べ方がぎこちなく、時々甘えた声を発している。


ハシブトガラス

その甘ったれ具合に兄が突然キレた。 弟に詰め寄る兄。

おどろく弟。


ハシブトガラス

そして、エサ台から弟を叩き落とす。




野良猫とカラスにエサをやっていた婆さんだが、 ついに先日、堪りかねた近所の人に注意されてエサやりを止めたようだ。 そして近所のカラスたちは元の秩序を取り戻した。


ハシボソ親子

すると、ハシボソの家族は翌日から何事もないように戻って来たではないか。

まるで魔法が解けたようだ。

8月27日のことだ。


剥げたカラス

しばらく見なかった内に、このハシボソのお父さんは換羽の時期を迎え、 すっかりハゲまだらになっている。

ハシボソガラスは地肌に近い部分の綿羽が白いので、 換羽の時期にこのように白と黒のまだら模様になる。


ハシボソ兄弟

そして兄弟も。

エサ台では喧嘩をしていたが、 やっぱり仲はよいようだ。 下が末っ子。


ハシボソ兄弟

兄にピッタリと寄り添う。



通常、子ガラスは巣立ってから2ヶ月から長くても半年ほどで親元を離れていく。 この子ガラスたちは順調に成長を続け、 すでに立派なカラスに成長した。 もういつでも、ここを離れることができるだろう。



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2018年2月4日公開

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