管理人ブログ2017年1月15日

雪

数年に一度の寒波が到来し、昨夜から街は雪景色。 玄関前の道も雪に覆われた。

天気予報によると、「数年に一度の寒波!」、ということだが、 何だか毎年そう言っているような気がする。


雪

そして今朝。
夜通し断続的に降った雪は15cmくらい積もっている。 今日はカラス小屋の工事はお休みだ。

久しぶりに暇な日曜日・・・


雪

カラスたちはこの寒さでも平気なようだ。


雪

せっかくの雪なので、久々に運転の練習でもしてみるか。
そう、運転技術は放っておくと錆びつくのだ。 だから敢えて厳しい環境で練習するのだ。
車に乗り込み雪山を目指すが、 寒波は西から来たようで、東にある山には雪はあまり積もっていない。


雪

麓から山道を上ること20分。 渓谷に巨大なダムの堰堤(えんてい)が姿を現す。

今日はあれを攻めるのだ。


雪

とりあえず堰堤の駐車場に車を止める。

そして、そこにあるのは東屋…。
なぜか、日本人は場所さえあれば東屋を建てるのだ。


ダム

東屋の向こうに目をやると、先ほどの巨大な堰堤が間近に迫る。 落差100mを超える堰堤。この、湖をせき止めている感じがたまらなく良いのだ。 このダムは、堰堤からダム湖を一周する全長13kmの道路がある。

ここではかつて、70年代から90年代の後半にかけて、 深夜に公道レースが繰り広げられていた。 ピーク時には数百台の走り屋たちがこの堰堤に集結し、 速さを競っていたのだ。 箱根や日光いろは坂に次ぐ公道レースの名所だった。 だが、コースの高低差は少ないものの、複合コーナーや橋の継ぎ目などが無数にあり、 攻略するには難易度が高く極めて危険であり、一晩に何件もの事故が起きていた。 今では信じられないアウトローな話だが、そんな時代があったのだ。

道路にはガードレールはあるのだが、 それがとても脆い土台で、コースアウトした車を受け止められずあっけなく崩壊、 車ごとダムに転落して命を散らす若者が後を絶たなかった。


ダムのトイレ 堰堤の駐車場にはトイレがある。
今ではこのように楽しげな絵が描いてあるが、 知らない人も多いけど実はココ、ヤバイのだ。 出るのです。

 20年以上前の冬の夜。 車の免許を取ったばかりの私は友人を隣に乗せ、 深夜にこのダムにドライブに来た。 冬の夜は凍結の危険があるので、走り屋たちもいない。 ダムにいるのは私達だけ。

 車を走らせていると助手席の友人が突然、 「腹が痛いからトイレに寄ってくれ」、と言い出した。 そこで私はこのトイレの前に車を止め、 友人はトイレに入っていった。

 数分後、友人は怒りながら車に歩み寄ってくる。
「どうした?」と聞くと、 「人が用を足しているときにドアをガンガン叩くなや!」、というのだ。 聞くと、脱糞している最中にしつこくドアをノックされたのだそうだ。 だがその時、私は車内で待機していて、その間にトイレに入った人間を見ていないのだ。 もちろん、周囲には誰もいない、風の無い静かな夜だ。

 その時は何だか薄気味悪かったが、 それほど気にもしなかった。 そして車を走らせると、友人はボソッと言うのだ。 「この車、ちょっと運転させてくれないか?」、 唐突に頼まれて戸惑ったが、 無茶するタイプではないので、快く運転を代わった。

 そして、私を助手席に乗せた車はゆっくりとダムの堰堤を渡り、 コースのスタート地点へと移動する。 チラッと友人を見ると無表情で淡々と運転している。 すると友人は突然、アクセルを全開にし、 どう見てもオーバースピードでコーナーに突入していく。 もうだめだ、と感じた時、車はハンドルを切った方向とは逆側のガードレールに接触し、 弾き飛ばされスピンして止まった。

ダムのトイレ 幸い、車は側面で広く衝撃を受けたためダメージは少なく、 二人とも怪我はなく、車も自走可能な状態だった。

 なぜそんな無茶をしたのか問い詰めるも、 友人は黙り込んでいて会話にならない。 仕方ないので私は、「今度、一緒にこの車を直そう」、と言って運転を代わり、 帰路に就くがその後、異変は起こった。 山を下りた辺りで助手席の友人が突然、 寒気がして気分が悪いと言い出すのだ。 見ると本当に具合が悪そうで、グッタリしている。 まるで何かに取り憑かれたようにうめき声を上げている。 それから友人を家に送り届け、私も家に戻った。

 この友人とはそれから疎遠になったので、今、どうしているのかは知らない。 だが、あの夜のことはあまりにも衝撃的だったので、今でも鮮明に覚えている。


雪

すっかり話が逸れてしまったが、 気を取り直して次に進む。 先程のダムの中間地点から林道を抜けて国道に出る。 そしてしばらく走り、再び国道を逸れて林道を進む。 ここは標高が高く雪が積もっている。 ガードレールもなくその先は谷底だ。 山奥なので携帯の電波も届かない。


雪

ホラーな出来事を思い出すと、 ついついホラーな場所に行きたくなるのが男のサガだ。 この林道は明治時代に使われていた旧道で、 その途中に100年以上前に造られたトンネルがある。
国内屈指の心霊スポットだ。


雪

姿を現したのは、レンガ造りの古いトンネル。 意外と全長は長く、出口は遥か先だ。 前述のとおり心霊スポットとして有名だが、 実際に幽霊を見たという話は私は聞いたことがないし、 私も見たことはない。 そう、幽霊などこの世に存在しないのだ。

今、私は一人で車を運転しているが、別に怖くはない。 躊躇なくトンネルに進入する。


雪

景気づけにサンルーフを全開にし、 トンネルの空気を体いっぱいに吸い込む。

その時だ。

 私はついうっかり、ルームミラーを見てしまったのだ。
これがいけないのだ。 人は本能として、自分の背後に対して特に恐怖を感じるようにできている。 おそらく視野の死角を補うための能力だろう。 そしてゾワゾワと底知れない恐怖心が襲ってくる。 心を落ち着かせながら慎重に車を進める。もう写真など撮っている場合ではない。

以前、このトンネルの中で事故った奴を見たことがある。 そいつもおそらく、ルームミラーを見てしまったのだろう。 ミラーに特に何が写るわけでもないが、得体のしれない何かに背後をとられたような気がしてくるのだ。 そして、乱れた心は制御不能に陥り、アクセルを踏ませたのだろう。


雪

無事にトンネルを通過し、後ろを振り返る。そして念のため後部座席をチェックする。

「無神論者なのに幽霊が怖いのか」、と言われるかもしれない。 だが、神仏に心の拠り所や救いを求めることと、 このような得体のしれない恐怖を感じることとは別の話である。 幽霊というものはこの世には存在しないが、 あるとしたら、恐怖心が生み出す虚像であり実像としては存在しないものだろう。 だがもし、現象として確認した、と言うなら、それは虚像を誤認した故の自らがもたらした結果だろう



ところで今日、このトンネルの入り口に私より先に車が通った痕があった。 使われていない旧道で、しかも雪の日に何だろうな?と、思っていたが、 トンネルを抜けた先に軽トラックが止まっていて、 何故か、おじさんがチワワを散歩させていた。 そのおじさんと、すれ違いざまに目が合ったが、 何とも釈然としない光景だった。


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2017年1月15日公開

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